森林の50年を、
建物の木から考える。
提供資料の参考モデルを使い、再造林後の成長、森林と建物に残る炭素を分けて見ます。実物件の削減量や再造林実績を表す数値ではありません。

モデルの条件 平均延床300㎡、木材60m³、国産材率75%で45m³を使用。60年生のスギ人工林に対応する約2,230㎡を、同じ面積で50年間比較。建物で国産材を50年間使用すると仮定しています。
成長によって、新たに蓄えた量
この差は正味のCO2削減量ではありません。伐採前の貯蔵量、取り出した木材、関連排出を含めた評価が必要です。
50年後に、対象に残る量
比較対象は生きた立木と対象建物の国産材だけです。総合的な気候効果やライフサイクル評価を示すものではありません。
| 比較する量 | 伐採・活用して再造林 | 森林を保持 |
|---|---|---|
| 50年間の成長による追加の蓄積 | 約94 t-CO2 | 約34 t-CO2 |
| 50年後の立木の貯蔵 | 約94 t-CO2 | 約142 t-CO2 |
| 対象建物の国産材の貯蔵 | 約27 t-CO2 | 対象に含まない |
| 50年後の立木と建物の合計 | 約121 t-CO2 | 約142 t-CO2 |
再造林は、次の吸収を育てる。
新しい森林が育ち、建物では木材が長く使われる。一方で、森林を保持する場合も炭素の貯蔵と成長は続きます。両方を同じ対象と時間で考えることが、環境効果を正確に伝える出発点です。
このモデルの範囲
愛知県のスギ林分収穫予想表などを使った仮定の比較です。間伐材、端材、他製品、土壌、枯死物、造林・伐採・加工・輸送の排出、材料代替、廃棄は含みません。121対142だけで、総合的な環境効果の優劣を断定することはできません。
資料と算定方法
TSON提供資料「MOK-TERRACE 国産材と森林循環 50年モデル」の条件と数値を使用しています。
モデルの計算条件を詳しく見る
- 同じ面積を求める
- 国産材45m³ ÷(製材歩留まり50% × 丸太利用率75%)=伐採対象の幹材積120m³。60年生スギの幹材積538m³/haを用いて、120 ÷ 538=約0.223ha(約2,230㎡)とします。
- 立木の炭素を換算する
- 幹材積 × 拡大係数1.23 ×(1+地下部比率0.25)× 密度0.314 × 炭素含有率0.51 × 44/12。換算係数は約0.902789 t-CO2/m³です。
- 50年後の森林を比べる
- 愛知県のスギ林分収穫予想表、地位3・植栽1,500本/haの条件を使用。再造林後50年生の467m³/haと、保持して110年生になった705m³/haを同じ面積で比較します。再造林側は20・30・40年生で間伐、保持側は60〜110年生で追加の間伐なしの条件です。
- 追加の蓄積と、残る量を分ける
- 伐採前の立木の貯蔵は約108 t-CO2。再造林後の立木は約94、保持した立木は約142で、その追加の蓄積は約34。建物の国産材は45 × 0.38 × 0.87 × 0.5 × 44/12=約27 t-CO2です。0.87は集成材に関する製品補正として用いています。
林野庁 木材の炭素貯蔵量の表示方法 ↗
建設時の排出は、別の量として考える。
100棟 × 平均300㎡=30,000㎡を仮定。提供資料の2005年統計原単位を使うと、木造13,995 t-CO2、非木造23,469 t-CO2、差9,474 t-CO2となります。
木材に蓄える炭素は、全木材をスギ製材相当とする概算で約3,637 t-CO2。国産材率75%を仮定する場合の国産材由来分は約2,727 t-CO2です。
いずれも参考試算で、モクテラスの削減実績ではありません。非木造はRC造と鉄骨造等を含む統計。建設時排出差と木材の炭素貯蔵は合算せず、居住中や解体時の排出も別に評価します。
原単位と計算の根拠