なぜファミリー向け賃貸は安定経営しやすいのか?居住期間・賃料データから検証

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なぜファミリー向け賃貸は安定経営しやすいのか?居住期間・賃料データから検証
一棟アパート投資を検討するにあたり「単身向けとファミリー向け、どちらの物件を選ぶべきか」という疑問を持つ方は少なくありません。
単身向け物件は比較的低価格で取得しやすいため高利回りを期待できる一方、入居者の入れ替わりが激しいという側面もあります。
一方のファミリー向け物件は、入居者が長く住み続ける傾向があり、安定した賃貸経営につながりやすいのが特徴です。

近年は分譲マンション価格の高騰を背景に、持ち家の購入を見送ってファミリー向け賃貸物件に住み続ける世帯が増加しています。
こうした市場環境の変化により、ファミリー向け賃貸物件の需要は堅調に推移しており、特に都市部では賃料の上昇傾向が続いている状況です。

この記事では、さまざまな調査データをもとに、ファミリー向け賃貸物件がなぜ安定経営につながりやすいのかを「居住期間」と「賃料動向」の両面から検証します。
単身向け物件との違いや投資判断のポイントもあわせて解説しているので、物件タイプの選択で迷っている方はぜひ参考にしてみてください。

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賃貸物件の基本的な違い|単身向けとファミリー向け

物件の構造と間取りの特徴

単身向け物件は、ワンルームや1K、1DKといった間取りが中心です。
専有面積は15〜30㎡程度が一般的であり、一人暮らしに必要な最低限の設備とスペースを備えた構造となっています。
建物全体の戸数が多く取れるため、土地面積あたりの収益性を高めやすい点が特徴です。

一方のファミリー向け物件は、2LDKや3LDKなど複数の居室を持つ間取りが主流となります。
専有面積は50〜80㎡程度が多く、子育て世帯が生活するために必要な広さと収納スペースを確保した設計です。
一戸あたりの面積が大きいため、同じ土地面積でも戸数は単身向け物件より少なくなる傾向にあります。

想定する入居者層とライフスタイルの違い

単身向け物件の主な入居者層は、学生や新社会人、転勤者などです。
これらの層は就職・転職・結婚といったライフイベントによる住み替えが発生しやすいという特徴があります。
特に学生は卒業のタイミングで退去することが多く、契約期間の2〜4年で入れ替わるケースが大半を占めます。

一方のファミリー向け物件は、子育て中の夫婦や共働き世帯などが入居者層の中心です。
こうした世帯は、子どもの通学先や生活環境の安定を重視するため、頻繁な引っ越しを避ける傾向にあります。
また家族での引っ越しは荷物の量が多く、引っ越し費用や新居の初期費用も高額になりやすいことから、一度入居すると長く住み続けるケースが多いといえるでしょう。

 データで見るファミリー向け物件の入居安定性

単身向け賃貸物件と比較して平均居住期間が長い

賃貸物件における入居者の平均居住期間は、物件のタイプによって大きく異なります。
公益財団法人日本賃貸住宅管理協会が公表している「第28回賃貸住宅市場景況感調査(日管協短観)」(2023年度)によると、単身世帯の平均居住期間が3年3ヵ月であるのに対し、ファミリー世帯は5年3ヵ月となっています。
つまり、ファミリー世帯は単身世帯よりも約2年長く同じ物件に住み続ける傾向があるといえるでしょう。

エリア別に見ると、首都圏では単身世帯が3年7ヵ月、ファミリー世帯が5年5ヵ月となっており、全国平均よりもやや長い傾向が見られます。
これは、都市部では敷金・礼金などの初期費用が高額になりやすく、引っ越しに伴う経済的負担が大きいことが影響していると考えられるでしょう。

参照:公益財団法人日本賃貸住宅管理協会「第28回賃貸住宅市場景況感調査(日管協短観)

入居期間が長いことによる経営上のメリット

入居者の居住期間が長いという点は、賃貸経営において大きなメリットをもたらします。
通常、入居者が退去する際には原状回復費用、新規入居者募集のための広告費、仲介手数料などがかかります。
これらを合計すると、1回の入居者入れ替えで家賃1〜2ヵ月分のコストが発生することも珍しくありません。

たとえば、月額家賃10万円の物件で入居者が2年ごとに退去する場合と、5年ごとに退去する場合を比較してみましょう。
1回の入れ替えコストを家賃1.5ヵ月分(15万円)と仮定した場合、2年ごとと5年ごとでは以下のような差が生まれます。

2年ごとに退去5年ごとに退去
10年間の入れ替え回数5回2回
10年間の総コスト75万円30万円
コスト差▲45万円

さらに、次の入居者がすぐに決まらなければ、一時的に空室期間が発生することになります。
つまり、居住期間が長ければ長いほどこうしたコストの負担や空室リスクを軽減でき、長期的に安定したキャッシュフローを確保しやすくなるということです。

ファミリー向け物件の賃料は安定・上昇傾向

分譲マンションの価格高騰によるファミリー賃貸需要の増加

近年、分譲マンションの価格高騰が続いており、持ち家の購入を見送るファミリー世帯が増加しています。
国土交通省が公表する「不動産価格指数」によると、マンション(区分所有)の価格指数は2013年頃から右肩上がりで上昇を続けており、2024年には2010年比で約2倍の水準に達しました。
特に首都圏の新築分譲マンションは価格高騰が顕著であり、一般的な世帯年収では購入が難しい水準となっています。

こうした背景から、本来であれば持ち家を購入していたはずのファミリー世帯が賃貸市場に流入しているのです。
公益財団法人日本賃貸住宅管理協会の「日管協短観」でも、分譲マンション価格の高騰によりファミリー世帯が賃貸市場に流れ込んでいることが賃料上昇の一因として指摘されています。

参照:国土交通省「不動産価格指数

間取り別の賃料推移|広い物件ほど賃料上昇が顕著

ファミリー向け賃貸物件の需要増加は、賃料の動向にも表れています。
以下は、首都圏における成約賃料の動向について「増加」と回答した割合を間取り別にまとめたデータです。(出典:日管協短観(第27回・2022年度))

間取り「増加」と回答した割合
1R〜1DK(単身向け)35.3%
1LDK〜2DK(カップル向け)46.2%
2LDK以上(ファミリー向け)47.7%

このデータから、広い間取りの物件ほど賃料が上昇傾向にあることがわかります。
ファミリー向けの2LDK以上では、約半数の管理会社が賃料の増加を実感しているという結果です。

また、第28回(2023年度)の調査でも成約賃料のDI値(業況判断指数)は全ての間取りで上昇しており、1LDK〜2LDKが23.3、2LDK以上が22.8と、特にファミリー・カップル向け物件の賃料上昇傾向が続いていることが確認できます。

参照:公益財団法人日本賃貸住宅管理協会「第27回・第28回賃貸住宅市場景況感調査(日管協短観)

賃料下落リスクが低い背景

ファミリー向け賃貸物件の賃料が安定しやすい背景には、いくつかの構造的な要因があります。
まず、供給量が限られている点が挙げられるでしょう。
賃貸住宅市場全体を見ると、単身向けのワンルームや1Kの供給量が圧倒的に多く、2LDK以上のファミリー向け物件は相対的に少ない傾向にあります。
需要に対して供給が不足しているエリアでは、賃料が下がりにくいという状況が生まれやすくなります。

次に、入居者の価格感度が異なる点も重要です。
単身者は家賃の安さを重視して物件を選ぶ傾向が強い一方、ファミリー世帯は子どもの教育環境や生活利便性、住宅の広さや設備などを重視する傾向があります。
そのため、条件の良いファミリー向け物件であれば、多少家賃が高くても入居者が集まりやすいといえるでしょう。

さらに、前述のとおり分譲マンションの価格高騰が続いていることも、ファミリー向け賃貸の需要を下支えしています。
持ち家を購入できない層が賃貸市場に滞留することで、需給バランスが崩れにくくなっているのです。
これらの要因が重なったことで、ファミリー向け賃貸物件は単身向け物件と比較して賃料下落リスクが低く、安定した収益を見込みやすい状況が続いています。

ファミリー向け物件のデメリットと注意点

初期投資額と物件価格の違い

ファミリー向け物件への投資を検討する際、まず理解しておくべきなのは初期投資額が大きくなりやすいという点です。
ファミリー向け物件は一戸あたりの専有面積が広いため、同じ戸数を確保しようとすると建物全体の延床面積が大きくなります。
その結果、土地代や建築費を含めた物件取得価格は、単身向け物件と比較して高額になる傾向にあります。

また一戸あたりの面積が広い分、同じ土地面積でも戸数が少なくなるため、表面利回りは単身向け物件より低くなりやすいのが特徴です。
たとえば同じ1億円の物件であっても、単身向けで10戸の物件と、ファミリー向けで6戸の物件では、満室時の家賃収入に差が生じます。

ただし、前述のとおりファミリー向け物件は入居者の入れ替えが少なく、空室リスクや入れ替えコストを抑えやすいため、実質的な収益性で見ると単身向けとの差は縮まるケースも少なくありません。
表面利回りだけでなく、長期的なキャッシュフローを踏まえて判断することが大切です。

自己資金に応じた物件価格の目安については以下の記事で詳しく解説しています。

原状回復費用と修繕コスト

ファミリー向け物件は専有面積が広い分、退去時の原状回復費用も高くなりやすい点に注意が必要です。
単身向けのワンルームであれば数万円〜10万円程度で収まることが多い一方、ファミリー向けの2LDKや3LDKの場合は部屋数が多く面積も広いため、同様の作業でも費用が1.5〜2倍程度になる可能性があります。

ただし、前述のとおりファミリー世帯は居住期間が長いため、入れ替え頻度自体が少ないというメリットがあります。
1回あたりの原状回復費用が高くても、10年間で見た場合の総コストは単身向け物件より抑えられる可能性があるでしょう。

ターゲットエリアの見極め

ファミリー向け物件への投資では、エリア選定がより重要になります。
ファミリー世帯が物件を選ぶ際に重視するポイントとして、子どもの通学環境、周辺の治安、スーパーや病院などの生活利便施設、公園などの子育て環境が挙げられます。
これらの条件が揃っていないエリアでは、いくら物件自体の条件が良くても入居者が集まりにくい可能性があるでしょう。

またファミリー向け物件は単身向けと比較して供給量が少ないため、競合物件の動向にも注意が必要です。
同じエリア内に新築のファミリー向け物件が大量供給されると、既存物件の競争力が低下し、賃料の引き下げや空室の長期化を招くリスクがあります。

投資を検討する際には、エリアの人口動態や世帯構成、周辺の競合物件の状況、将来的な開発計画なども含めて総合的にエリアの賃貸需要を見極めることが欠かせません。

 エリア分析の具体的な方法については、以下の記事で詳しく解説しています。

投資判断のポイント|自身の投資スタイルに合わせた選択を

安定性を重視するならファミリー向け

ここまで解説したとおり、ファミリー向け賃貸物件には長期入居による安定性という大きなメリットがあります。
入居者の平均居住期間が長く、入れ替えに伴う空室期間や原状回復コストを抑えやすいため、長期的に安定したキャッシュフローを確保しやすい点が特徴です。
また分譲マンションの価格高騰を背景にファミリー向け賃貸への需要は堅調であり、賃料も安定・上昇傾向にあることが各種データから確認できます。

そのため、とくに以下のような投資スタイルの方には、ファミリー向け物件が適しているといえるでしょう。

  • 入居者の入れ替えに伴う手間やコストを抑えたい方
  • 長期保有を前提に安定した収益を重視する方
  • 賃料下落リスクを抑えて堅実な運用を行いたい方

利回りを重視するなら単身向けも選択肢

一方で、高い利回りを追求したいという投資スタイルの方には、単身向け物件も有力な選択肢となります。
単身向け物件は一戸あたりの面積が小さいため、同じ土地面積でも戸数を多く確保でき、満室時の家賃収入を最大化しやすいのが特徴です。
また物件価格もファミリー向けと比較して抑えやすいため、自己資金が限られている場合でも投資を始めやすいというメリットもあるでしょう。

ただし、前述のとおり単身向け物件は入居者の入れ替えが頻繁に発生しやすく、空室リスクや原状回復コストが積み重なる点に注意が必要です。
こうしたリスクを許容しつつ、積極的な空室対策や管理運営に取り組める方に向いている投資スタイルといえるでしょう。

ファミリー向け物件の賃貸経営に関するよくある質問

Q1ファミリー向けと単身向け、初心者にはどちらがおすすめですか?

一概にどちらが良いとは言えませんが、管理の手間を抑えたい初心者の方にはファミリー向け物件が向いているケースが多いでしょう。
ファミリー向け物件は入居者の入れ替え頻度が低いため、空室対策や入居者募集にかける労力を抑えやすい傾向があります。
一方で初期投資額は大きくなりやすいため、自己資金や融資条件を踏まえて検討することが大切です。

Q2ファミリー向け物件で空室が長期化した場合、どう対処すべきですか?

ファミリー世帯の引越しは、子どもの進学や転勤などのタイミングに集中しやすいため、募集時期によっては入居が決まりにくいことがあります。
1〜3月の繁忙期を逃した場合は、次の繁忙期まで空室が続く可能性も考慮しておく必要があるでしょう。
対策としては、繁忙期に向けた早めの募集開始、家賃や初期費用の見直し、設備のリニューアルなどが挙げられます。

Q3ファミリー向け物件で入居者に人気の設備は何ですか?

ファミリー世帯に人気の設備としては、追い焚き機能付き浴室、独立洗面台、宅配ボックス、駐車場などが挙げられます。
また子育て世帯では室内の収納スペースの広さや、和室の有無を重視するケースも少なくありません。
競合物件との差別化を図るためにも、ターゲットとなる世帯のニーズに合わせた設備投資を検討することが効果的です。

Q4ファミリー向け物件は出口戦略で不利になりませんか?

ファミリー向け物件は単身向けと比較して売却時の買い手層が限定される可能性はあります。
物件価格が高くなりやすいため、個人投資家よりも法人や資産規模の大きい投資家がターゲットになるケースが多いでしょう。
ただし、安定した入居率と賃料水準を維持できていれば、収益物件としての評価は高くなります。

まとめ

  • ファミリー向け物件は平均居住期間が単身向けの約1.6倍と長く、入れ替えコストを抑えた安定経営を行いやすい
  • 分譲マンションの価格高騰を背景にファミリー向け賃貸の需要は堅調であり、賃料も安定・上昇傾向にある
  • 初期投資額や原状回復費用の違いを理解したうえで、自身の投資スタイルに合った物件タイプを選択することが重要

一棟アパート投資において、単身向けとファミリー向けのどちらを選ぶかは、投資成果を左右する重要な判断です。
当記事で紹介したデータが示すとおり、ファミリー向け物件には長期入居による安定性や賃料の堅調さといったメリットがあります。
一方で、初期投資額やエリア選定の難しさといった注意点もあるため、自身の状況を踏まえた総合的な判断が求められるでしょう。

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増澤 貞昌

増澤 貞昌

不動産投資家 宅地建物取引士 令和3年行政書士試験合格

新卒で株式会社リクルートに入社したのち、20代のうちに起業する。
2014年株式会社鎌倉新書取締役に就任、同社はマザーズに上場(現在はプライム市場)。
リーマンショック後に個人で不動産投資を始める。地方築古、区分マンション、民泊運営、中古RC、新築RCなどの投資を経験。
自身のITスキルを活かして、情報収集ツールや物件の収益分析ツールを自作し、最小の労力で最良の意思決定をすることを強みにしている。
京都大学農学部卒業。

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