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家賃は、賃貸需要と供給のバランスによって変動します。
需要に対して供給が過剰になれば、オーナーは空室を埋めるために家賃を引き下げざるを得ません。
重要なのは、この需給バランスを左右する主な要因が「街の構造」にある、という点です。
人が集まり続けるエリアか、交通網が充実しているか、長く暮らしやすい環境が整っているかといった構造的な条件が、長期にわたる賃貸需要を下支えします。
物件の内装や設備は後から手を入れることができますが、立地そのものは取得後に変えることができません。
だからこそ、投資前の段階でエリアの構造を正確に把握しておくことが、長期的な収益の安定につながるのです。
この記事では特に、互いに影響し合う「人口動態」「交通利便性」「学校区」という3つの要素に注目します。
それぞれが独立して機能するだけでなく、3つが重なることで生まれる相乗効果こそが、家賃安定の本質的な理由です。

賃貸需要の安定性を測るうえで、まず確認すべきなのが人口の転入超過です。
転入超過とは、そのエリアへ引っ越してくる人が出ていく人を継続的に上回っている状態を指します。
総務省統計局が公表する「住民基本台帳人口移動報告(2024年)」によると、東京圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)全体の転入超過数は13万5,843人で、前年から約9,300人拡大しました。
都道府県別では東京都が7万9,285人で最多となっています。
このように、人の流入が続くエリアでは住宅の必要量が維持されやすく、家賃への下落圧力も小さくなる傾向があります。
なお投資エリアを絞り込む際は、都道府県単位の集計だけでなく、年少人口(0〜14歳)の増減にも注目することが大切です。
年少人口が増えているエリアは、子育て世帯のファミリー層が継続的に流入していることを意味するためです。
ファミリー層の流入は、後述する「学校区」との相乗効果を生みやすく、長期的な家賃安定のシグナルとして機能します。
参照:総務省統計局「住民基本台帳人口移動報告 2024年(令和6年)結果」
現時点での人口増加だけでなく、将来の見通しもエリア選定を行ううえで欠かせない視点です。
国立社会保障・人口問題研究所が公表する「日本の地域別将来推計人口(令和5年推計)」では、2020年から2050年にかけての都道府県・市区町村別の人口変化予測を確認することができます。
同推計によると、2020年から2050年の30年間で人口が増加するのは東京都(+2.5%)のみで、他の道府県では程度の差こそあれ減少が見込まれています。
市区町村別に見ると、全体の95.5%にあたる1,651市区町村で人口減少が予測されており、大多数のエリアで縮小傾向が続く見通しです。
一方、都心近郊の一部エリアでは減少幅が小さく、実質的な人口維持が想定される地域も存在します。
長期保有を前提とした一棟アパート投資では、現時点の転入状況に加え、こうした10〜20年後の人口見通しをあらかじめ把握しておくことが大切です。
参照:国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(令和5年推計) 」
賃貸契約を検討している方が物件を探す際に重視する条件として「最寄り駅からの距離」が挙げられます。
しかし投資の観点から見ると、単純な距離よりもその駅に集まる路線の数と、アクセスできるエリアの質が重要なポイントとなります。
複数の路線が乗り入れる駅の周辺であれば、勤務地を問わず「この駅なら通勤できる」と判断されやすく、単身の会社員から共働きのファミリー世帯まで幅広い属性の需要を満たせるためです。
都心近郊のエリアを検討する際、ひとつの参考として主要ターミナル駅(東京・新宿・渋谷・池袋など)まで乗り換えなし、または1回の乗り換えで30分以内に到達できるかを確認する方法があります。
この基準は公的な定義があるものではありませんが、通勤を軸にした賃貸需要が安定しやすいかどうかを見極める際の実務的な判断軸として参考になるでしょう。
また各鉄道会社が公式サイトで公表している駅ごとの1日あたりの乗降客数をチェックして、候補エリアの周辺駅における利用者の規模を事前に把握しておくことも有効です。
乗降客数が多く、急行や快速が停車する駅であれば、利便性の高さが継続的な賃貸需要に直結しやすいといえるでしょう。

日本の公立小・中学校には、住所によって通学できる学校が決まる学区制(学校区制度)が導入されています。
そのため、子どもを持つ世帯にとって「どの学区に住むか」は住居選びに直接影響する要素のひとつとなります。
特に小学校への入学を機に居住地を選ぶケースでは、通学区域を強く意識しながら引っ越し先を決める家庭が少なくありません。
加えて、学区の環境を重視して入居したファミリー世帯は、子どもが学校を卒業するまで同じ住居に住み続ける傾向があります。
公益財団法人日本賃貸住宅管理協会が実施した調査(第28回賃貸住宅市場景況感調査)によると、ファミリー世帯の平均居住期間は5年3ヵ月であり、単身世帯の3年3ヵ月と比べて約2年長いという結果が出ています。
入居期間が長いほど空室リスクや入れ替えに伴うコストを抑えられるため「ファミリー層が長く住み続けやすいエリア=賃料収入の安定性が高い」といえるでしょう。
参照:公益財団法人日本賃貸住宅管理協会「第28回賃貸住宅市場景況感調査(日管協短観)」
学区の状況を客観的に把握するには、小学校・中学校の児童数・生徒数の推移を確認する方法が有効です。
児童数の増減は、その地区にファミリー層がどれだけ流入しているかを示す指標として機能するためです。
文部科学省の「学校基本調査(令和6年度確定値)」によると、全国の小学校児童数は594万2千人と過去最少を更新し、多くのエリアに少子化の波が押し寄せていることが分かります。
しかし、国内の全てのエリアで児童数の減少が続いているわけではありません。
たとえば千葉県流山市では、つくばエクスプレス(TX)沿線の複数の小学校で児童数の増加が続き、学校の新設や既存校舎の増築が相次いでいます。
全国的に児童数が減少するなかで、新校を建設しなければ対応できないほどファミリー層の流入が続いているという事実は、そのエリアへの居住需要の強さを端的に示しているといえるでしょう。
このように、学区内の小学校の児童数推移を確認することで、エリアへのファミリー需要の実態を客観的に把握することができます。
参照:文部科学省「学校基本調査(令和6年度確定値)」/ 流山市教育委員会「令和7年度 小学校・中学校児童生徒数推計」
学区に関する情報は、各市区町村の教育委員会や自治体の公式ウェブサイトで確認することが可能です。
「○○市 学区 小学校」などで検索すると、多くの自治体が通学区域マップや学校別の在籍者数を掲載しています。
また文部科学省が運営するe-Stat(政府統計の総合窓口)でも、学校基本調査のデータから都道府県・市区町村単位の在籍者数を確認することが可能です。
対象エリアの学校について過去3〜5年間の児童数推移を確認し、増加または横ばいが続いているかどうかをチェックすることが、エリア判断の一助となるでしょう。
参照:総務省「政府統計の総合窓口(e-Stat)」

ここまで「人口動態」「交通利便性」「学校区」を個別に見てきましたが、これらは互いに影響し合うことで、以下のようにより強固な賃貸需要を生み出します。
こうした好循環が回り始めると、空室が生じても次の入居者が決まりやすくなるため、家賃を下げずに維持できる可能性が高まります。
逆に、3つのうち1つでも欠ける場合には注意が必要です。
交通利便性が高くても学区の需要が弱いというエリアでは、単身者主体の需要に偏ることでファミリー層の定着が生まれにくくなります。
また人口流入が続いていても、それが特定の企業や施設に依存した一時的なものであれば、移転や撤退をきっかけに需要が急減するリスクも出てくるでしょう。
3つの条件が重なるエリアほど、複数の入居者属性から需要が生まれ、安定性が高くなります。
実際にエリアを絞り込む際には、以下の観点を出発点として確認してみてください。
| 確認項目 | 参照先 | 判断の目安 |
| 転入超過の有無(市区町村単位) | 総務省「住民基本台帳人口移動報告」 | 直近3〜5年で転入超過が継続しているか |
| 年少人口(0〜14歳)の増減 | 同上(年齢階級別データ) | 減少が全国平均より緩やか、または増加傾向にあるか |
| 将来推計人口 | 国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(令和5年推計)」 | 2040〜2050年の減少率が全国平均より低いか |
| 駅の路線数・乗降客数 | 各鉄道会社の公式サイト | 複数路線が乗り入れ、ターミナルへ30分以内でアクセスできるか |
| 小学校の児童数推移 | 各市区町村教育委員会の公表資料 | 直近3〜5年で増加または横ばいを維持しているか |
A. あります。
学区への需要はエリアの魅力を高める重要な要素のひとつですが、それだけで家賃が自動的に維持されるわけではありません。
エリア全体で賃貸物件の供給が急増したり、人口流入の勢いが鈍化したりすれば、学区の状況にかかわらず家賃に下落圧力がかかる可能性があります。
当記事で紹介した3つの要素(人口動態・交通・学校区)を複合的に確認したうえで判断することが重要です。
A. 一概に「避けるべき」とはいえませんが、慎重な判断が必要です。
文部科学省の学校基本調査が示すとおり、少子化は全国的に進んでいるため、緩やかな児童数の減少はある程度やむを得ない面もあります。
注目すべきは「全国平均と比べて減少幅が小さいか」「転入超過によって一定のファミリー需要が維持されているか」という点です。
エリア全体の人口動態とあわせて、複合的に判断することをおすすめします。
A. 直接的な影響は限定的ですが、間接的には関係します。
ファミリー層に選ばれ続けているエリアは、生活利便施設や街の整備も進みやすく、単身者にとっても住みやすい環境が形成されやすい傾向にあります。
そのため単身向け物件の場合も、学校区を参考にしながら人口動態と交通利便性を中心にエリアの安定性を評価することが重要です。
人口動態・交通利便性・学校区の3つが重なるエリアでは、複数の属性から賃貸需要が生まれるため、空室リスクの抑制と長期的な家賃の維持につながる可能性が高まります。
公的データを組み合わせてエリアを客観的に評価する習慣が、安定した不動産投資の判断力を育ててくれるでしょう。
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新卒で株式会社リクルートに入社したのち、20代のうちに起業する。
2014年株式会社鎌倉新書取締役に就任、同社はマザーズに上場(現在はプライム市場)。
リーマンショック後に個人で不動産投資を始める。地方築古、区分マンション、民泊運営、中古RC、新築RCなどの投資を経験。
自身のITスキルを活かして、情報収集ツールや物件の収益分析ツールを自作し、最小の労力で最良の意思決定をすることを強みにしている。
京都大学農学部卒業。
7億件の不動産ビッグデータから、投資勝率をAIがスコアで可視化。投資判断で欠かせない重要指標だけでなく、立地の将来人口予測、地価上昇、賃料動向も瞬時にグラフ化します。物件購入時の見えないリスクを教えてくれます。
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