物件探しのポイント◇不動産投資の基本戦略

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不動産投資は、老後資金の調達など資産形成における優れた手段の1つです。しかし投資物件を見つけることは容易ではありません。適切な物件を見つけるためには、市場動向や需要の理解、物件の条件、そして収益性を分析する知識とスキルが必要です。
ここでは「物件探しのポイント」というテーマで、具体的な方法や注意点を紹介します。物件探しのポイントを理解し、賢明な投資の一歩を踏み出しましょう。

この記事で分かること

  • 物件探しの具体的な方法を4つご紹介します
  • 立地選定・予算設定に対する考え方を解説します
  • 気になる物件のインターネットによるリサーチ方法とは?
  • 現地視察でのチェックポイントをご紹介します

手順1:不動産投資における物件探しの方法4選

不動産投資をスタートする際には、どのように物件を探すのでしょうか。

物件探しの代表的な方法とそれぞれのメリット・デメリットを見ていきましょう。

不動産ポータルサイトを常時チェック・問い合わせ

物件探しの一番オーソドックスで手っ取り早い方法が、この方法です。

収益物件に特化したポータルサイトや、マイホーム購入時にも活用するポータルサイトなどで、全国の物件が幅広く掲載されています。多くの利用者がいるスピード勝負の探し方なので、最新情報が入り次第、全ての物件に問い合わせするのが購入の秘訣です。

【メリット】

  • 全国を対象に広範囲で物件を探せる
  • 予算に合わせた絞り込みが容易である
  • 新着情報をすぐに確認でき、物件を比較できる
  • 写真・詳細説明の掲載により物件を事前に視覚的に把握できる

【デメリット】

  • 競争率が高く、問い合わせの返答が遅い
  • 優良な物件は数時間で売れてしまう
  • 掲載情報が最新でない場合がある
  • 実際の物件状態と差異がある場合がある

あえて売れ残り物件の値引き交渉をする

不動産投資に慣れている投資家の中には、このような方法をする人もいます。

上記のように収益物件が掲載されているポータルサイトを頻繁に確認し、長期間売れていない物件に問い合わせをします。なぜなら、所有者次第ですが、問い合わせが少なく長期間売れていない物件は、比較的価格の値引きをしてもらえる可能性が高いからです。

【メリット】

  • 価格交渉がしやすい
  • 需要や価値向上の余地がある

【デメリット】

  • 物件に問題がある可能性が高い
  • 金融機関の融資が得にくいことがある
  • 売却が困難になる可能性がある

不動産業者と関係性を築き、非公開情報をもらう

物件探しの手間と時間がかかってしまいますが、柔軟性が高いのはこの方法です。

不動産業者と関係を構築することで、ポータルサイトなど市場に公開される前の情報を得ることができます。そのため定期的なコンタクトをとり、購入したい物件条件を伝えましょう。不動産業者は積極的に情報提供を行ってくれるでしょう。

【メリット】

  • 優先的に情報を提供してもらえる
  • 物件探しに関するプロのアドバイスを聞くことができる

【デメリット】

  • 関係構築に時間がかかり、やりとりの手間がある
  • 同じ業者に問い合わせる他の投資家と競争が激化する
  • 自分で情報を探す能力が低下する恐れがある
  • 買いたいタイミングで物件がでてくるとは限らない

競売物件を狙う

不動産投資に精通している人であれば、競売物件を狙う方法もあります。

競売物件とは、所有者がローン返済ができず債務不履行になるなどの理由で不動産を競売にかけることです。競売は公開市場で行われ、物件は一定の期限内に入札され、最高額を提示した入札者が落札します。通常は金融機関や裁判所が行うことが多く、債権者が借入債務の返済を求めるための手段です。

【メリット】

  • 市場価格よりも割安な価格で取得できる

【デメリット】

  • 不動産や法律など専門的な知識が求められる
  • 短期間での決済を要求される
  • 現金が必要
  • 人気物件は競争が激化しやすい

上記の他にも、運が良ければ「知人の紹介」で物件を手に入れる機会があるでしょう。物件探しは、初心者だからこれが正解、不動産投資に精通しているからこうする、など決められた方法はありません。

結局のところ、自分の求める最適な物件を手に入れるためには、全てが正攻法であり、まんべんなく実践することが必要です。

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手順2:⽴地選定における考え方

不動産投資では立地選定が命と言えるほど、重要な役割を担っています。

【選定ポイント】
・交通の利便性がよい(駅近)
・周辺施設が充実している
・治安が良い
・将来性が見込める
・自分に地縁
・土地勘がある  など

理解はしていても、いざ47都道府県全てが対象エリアとなると、範囲が広すぎて地理的に悩んでしまう気持ちは分からなくありません。

運用する立地を選ぶ際には、多くの決め手となる要素があります。

せっかく購入できても、入居者がいなければ収入にはなりません。基本的にはなんらかのニーズが有る場所を探すことになります。最近では、賃貸経営者向けに需要を表示するヒートマップを提供するサービスなどもありますので、そういったものを利用するのも一つの方法でしょう。

また、現在自分が住んでいる家の近くや自分に所縁のある場所、土地勘があり、よく知っている場所、というのはそれだけで物件の良し悪しを早く判断することができ、おすすめです。

自身が知っている場所、愛着を持っている場所は管理や改善に対する意欲が高まります。

物件探しのツールと同様にやり方の決まりはなく、どれも正解と言えるでしょう。

手順3:予算における考え方

購入するエリアが定まってきたら、次に「いくらの物件なら買えるのか?」という疑問が浮かぶかと思います。

不動産投資で利用するアパートローンでは、住宅ローンの審査とは異なり「物件の収益性」が重視されるため、大きく差異が出る部分です。例えば良い立地や条件の物件であれば、収益性を評価され、高い融資額で承認が得られます。つまり、予算も増やせるということです。逆に収益性が評価されず、予算が厳しくなるというパターンも考えられます。

こればかりは実践で数を重ね、経験を積んで見えてくる部分も大きいでしょう。

不動産投資では、融資による負債を活用したレバレッジ効果により、高い収益性をあげることができます。物件の収益性とレバレッジ効果のバランスを調整しながら、⾃分の「⽬線」で資金計画を行うことが⼤切です。 

手順4:「立地」「予算」以外の重要な選択基準

物件探しでは、先述した「立地選定」と「予算設定」がとても大きな柱となります。一方で、効果的な物件を選ぶには、他にも多くの重視すべき基準があります。

1. キャッシュフロー

物件が安定的なキャッシュフローを生むかどうかを確認します。例えば賃料相場や入居率、将来的な家賃下落や修繕計画の見通しなどを考慮し、投資の収益性を判断します。

2. 物件の状態

建物や設備の状態、修繕費用、改修の必要性を検討し、将来的な修繕コストを見積もって投資収益に与える影響を見極めます。購入後の高額修繕は、不動産投資の失敗へと繋がります。

3.法的・規制上の要件

 不動産投資には地域ごとの法的要件や条例などの規制があります。例えば土地利用に関する制限、建築基準法、賃貸借契約法などトラブル回避のための事前調査が必要です。

4.市場の動向と需要予測

不動産市場のトレンドや将来的な需要予測をしなくてはなりません。地域経済の動向や不動産価格の推移を調査することは、「空室リスク」「家賃下落リスク」「資産価値下落リスク」対策にもなります。

5.リスク管理

4で挙げたリスクの他にも、「金利上昇リスク」や「修繕リスク」など自身のリスク許容度を十分に考え、適切な資金計画とリスク管理が求められます。

これらの基準を考慮し、投資目的やリスク許容度に合った物件を選択しましょう。また、プロや専門家によるアドバイスや意見を取り入れることも賢明です。

手順5:インターネット検索・分析の活用

俎上に上がる物件に出会えたら、インターネットの検索機能を活用して見定めをしていきましょう。物件探しを行ううえでオンラインでの調査や分析はとても重要です。

行ったことがない立地や、エリア事情に詳しくない場合、GoogleMapなどでストリートビューを利用して周辺の雰囲気を確認してみましょう。実際に発生した事件を調べるなど、治安面を調べるにはエリアの犯罪件数を確認することも有効です。

周辺相場や取引価格を調べるには、以下の方法があります。

  • 「各不動産ポータルサイト」による相場・ライバル調査
  • 「土地総合情報システム」による土地の取引価格調査
  • 「レインズマーケットインフォメーション」による成約価格調査

また、不動産投資は事前の緻密なシミュレーションによるリスク対策が、成功の可否に直結するとも言われています。物件探しに失敗する人の多くはこれらのシミュレーション分析を怠っています。

収益物件に特化した不動産ポータルサイトで特に活用したいシステムサービスは、「運用収益シミュレーションを行う機能」です。購入価格、賃料、税金、管理費などの情報を入力することで、その物件がどれくらいの収益を見込めるのか、ざっくり把握することが可能です。

税金に関する制度は金融庁のホームページ以外にも、不動産会社や税理士事務所のホームページでも説明されています。入念に調べ、事前に節税対策も考えていきましょう。

手順6:現地視察で確認すべき重要ポイント

ここまで終えたら、ついに最終段階の「現地調査」です。

実際の購入まで2~3件の見学で購入を決める方もいますし、10件以上見学される方もいます。現地見学においても多ければ良い、という正解ではありません。

物件は巡り合わせなので「出会ればラッキー」と心得ておきましょう。

終日予定を空けていても、移動も含めて1日で見ることができるのは3~5件程度です。

貴重な時間ですので、以下でお伝えする「現地視察で特に確認しておくべき点」を押さえておいてください。

【具体的なチェックポイント】

  • 外観・内装の損傷やカビ、経年などの状態確認
  • 今後修繕を要する箇所の確認
  • 日当たりや風通し
  • 近隣に立つ建物の雰囲気
  • 近隣からの騒音 など

※実際に駅まで歩いてみるのも良いでしょう。

また、区分所有投資を行う際には、共用部を見ておくことがとても大切です。掲示板に古い日付の不要なお知らせが貼ってある場合、管理が行き届いていない可能性があります。また、ごみ捨て場や共用廊下は、そこに住む居住者の質やモラルが垣間見える部分です。

投資物件は長期的な目線で需要を確保しなくてはなりませんので、これらの点は厳しく確認しておきましょう。

まとめ

この記事では、「投資物件の探し方」にフォーカスして具体的な探し方の手順やポイントをご紹介しました。

市場には膨大な投資物件が溢れていますが、希望のエリアや予算、自分の設定する投資目的や収益性などを満たす物件は、ほんの一握りです。

すぐに見つからなくても諦めず、時間をかけてじっくりと探していきましょう。

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増澤 貞昌

増澤 貞昌

不動産投資家 宅地建物取引士 令和3年行政書士試験合格

新卒で株式会社リクルートに入社したのち、20代のうちに起業する。
2014年株式会社鎌倉新書取締役に就任、同社はマザーズに上場(現在はプライム市場)。
リーマンショック後に個人で不動産投資を始める。地方築古、区分マンション、民泊運営、中古RC、新築RCなどの投資を経験。
自身のITスキルを活かして、情報収集ツールや物件の収益分析ツールを自作し、最小の労力で最良の意思決定をすることを強みにしている。
京都大学農学部卒業。

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