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「新築アパートはやめとけ」と言われる背景には、いくつか共通した論点があります。
まずは世間で語られやすい理由を整理し、そのうえでどこに誤解が生じやすいのかを確認していきましょう。
中古物件と比べて、新築アパートは物件価格が高くなりやすい傾向があります。
また建築費や造成費、各種手数料が価格に反映されるため、同じ家賃水準であれば表面利回りは低く見えがちです。
この数字だけを見ると「新築は最初から利回りが悪い」「投資として不利」という印象を持たれやすくなります。
ただしここで注意すべきなのは、利回りという数値は投資判断の出発点になるものではなく、家賃設定や物件価格といった前提条件をもとにあとから計算される結果にすぎないという点です。
価格だけを見て利回りが低いと判断してしまうと、修繕費や管理コストの違いといった要素を考慮しないまま結論を出してしまう可能性があります。
この点が十分に説明されないまま「新築=利回りが低い=やめとけ」という短絡的な理解につながっているケースも少なくありません。
新築アパートの場合、「新築だから家賃を高く設定できる」という前提で話が進むことがあります。
実際、新築時には一定の新築プレミアムが働くこともありますが、それがどの程度持続するかはエリアや需要構造によって異なります。
この点を深く検証せず、周辺相場よりも高い家賃を前提に収支を組んでしまうと、入居付けが想定どおりに進まないというリスクが生じかねません。
またこうしたケースが表面化すると「新築なのに埋まらない」「新築でも失敗する」といった印象が強まりやすくなり、結果として新築アパート全体が危険な投資であるかのように語られてしまう構図が生まれるのです。
一部では、新築アパート投資について「手間がかからない」「安心して持てる」といった説明がなされることがあります。
しかし、投資である以上は空室や修繕、賃料調整といった要素が完全になくなるわけではありません。
こうした点が事前に共有されていないと、想定と現実のギャップが不満として表れ、「聞いていた話と違う」「新築でも結局大変だった」といった声が強調されやすくなるのです。
この反動が「新築アパートはやめとけ」という強い言葉につながっている側面もあると考えられるでしょう。
新築アパート投資がうまくいかなくなるケースには、いくつかの共通したパターンがあります。
ここでは収支や家賃設定を数値に落とした場合に、どこでズレが生じやすいのかを具体的に確認していきます。
新築アパート投資でよく見られる失敗のひとつが、家賃設定を楽観的に置きすぎてしまうケースです。
新築時には一定の新築プレミアムが見込めることもありますが、それが必ずしも長期間続くとは限りません。
ここでは、想定と現実のズレがどのように収支へ影響するかを、簡単な数値例で整理します。
仮に、次のような条件の新築アパートを想定します。
| 物件価格 | 1億円 |
| 戸数 | 10戸 |
| 想定家賃 | 1戸あたり月7万円 |
| 想定満室時年間家賃収入 | 840万円 |
この条件で計算すると表面利回りは約8.4%となるため、数字だけを見ると比較的高い利回りに見えるかもしれません。
しかし、ここで周辺相場を確認した結果、同エリアの実勢家賃が月6万円前後だったという場合、状況は大きく変わります。
以下は、想定家賃を1万円下げて再計算した場合の収入目安です。
| 実際の家賃 | 1戸あたり月6万円 |
| 満室時年間家賃収入 | 720万円 |
この時点で表面利回りは約7.2%まで低下し、年間収入も120万円減少しています。
もしこの状況で募集期間が長引いたり、空室が発生したりした場合には、収支のブレはより大きくなるでしょう。
新築という理由だけで家賃を高く設定し、その前提で融資や返済計画を組んでしまうと、このズレを吸収できなくなるリスクが高まります。
このように、家賃設定の1万円の違いが、年間収支や利回りに大きな影響を与える点は、新築アパート投資で特に注意すべきポイントといえるでしょう。
新築アパート投資で失敗しやすいもうひとつのケースが、賃貸需要の検証が不十分なままで計画を進めてしまうパターンです。
特に「人口が減っていない」「駅がある」といった表面的な情報だけで需要を判断してしまうと失敗しやすくなるため注意が必要です。
賃貸需要を考える際には、総人口だけでなく、どの世帯がどの程度存在しているかを確認する必要があります。
たとえば、ファミリー向け新築アパートを建てたエリアが以下のような状況だったと仮定します。
| 総人口 | 横ばい |
| 世帯数 | 微増 |
| 20〜30代単身世帯 | 増加 |
| 子どものいる世帯 | 減少傾向 |
このようなエリアでは、賃貸需要自体は存在していても、その中心は単身世帯である可能性が高いでしょう。
にもかかわらず、2LDKや3LDKを中心としたファミリー向け新築アパートを計画してしまうと、供給と需要のバランスにズレが生じます。
実際、総務省の国勢調査結果で世帯構成や年齢階層ごとの分布を確認してみると、人口自体は減っていなくても、ファミリー世帯の母数が徐々に縮小しているエリアというのは珍しくありません。
この状態で新築アパートを供給した場合、想定されるのは次のような展開です。
結果として、「新築なのに埋まりにくい」「家賃を下げても決まらない」という状況に陥りやすくなります。
これは建物の問題ではなく、需要構造を読み違えたことによる失敗といえるでしょう。
新築アパート投資では、人口や世帯数を「ある・ない」で見るのではなく、どの層が増えていて、どの層が減っているのかまで確認したうえで、間取りや戸数計画を組むことが重要です。
新築アパート投資で見落とされやすいのが、収支シミュレーションが短期かつ満室前提で組まれているケースです。
新築時は入居が比較的順調に進みやすいため、初年度の数字だけを見て「問題ない」と判断してしまうことがあります。
ここでは、満室前提の場合と空室を織り込んだ場合とで、収支がどの程度変わるのかを簡単にシミュレーションしてみましょう。
例として、次のような条件の新築アパートを想定します。
| 物件価格 | 1億円 |
| 戸数 | 10戸 |
| 家賃 | 1戸あたり月6万円 |
| 満室時年間家賃収入 | 720万円 |
この数字だけを見ると、一定の収入が安定して得られるように見えるかもしれません。
しかし、実際の賃貸経営では、常に満室が続くとは限りません。
ここで、年間空室率を10%と仮定して計算してみましょう。
空室を織り込んだ場合の年間家賃収入は720万円×90%=648万円となり、満室想定の収入額よりも72万円減少することが分かります。
さらに、管理費や共用部の光熱費といった維持コストが年間50万円かかると仮定した場合、実質的な年間手取り収入は598万円程度まで下がる計算になります。
新築時のシミュレーションで「満室が前提」「維持費をほとんど考慮していない」といった条件になっている場合、実際の運用が始まった段階で収支に違和感を覚える可能性があるでしょう。
特に、返済計画がこの初期シミュレーションを前提に組まれていると、想定よりもキャッシュフローが出ない状態が続くというリスクが高まります。
そのため新築アパート投資では、初年度だけでなく、空室や維持費を織り込んだ複数年の収支を確認しておくことが重要です。
短期・満室前提の数字だけで判断してしまうと、「話が違う」「思ったより厳しい」という印象につながりやすくなります。
「新築アパートは失敗しやすい」という言葉は、実際の失敗事例を背景に語られることが多い一方で、その内容が十分に整理されないまま広まっている側面があります。
ここでは、新築アパート投資に対して誤解が生じやすいポイントを整理し、失敗と混同されやすい要素を切り分けながら見ていきましょう。
新築アパートと中古アパートでは、投資に伴うリスクの種類や現れ方が異なります。
そのためリスクが「あるか・ないか」ではなく、「どのような形で発生しやすいか」という視点で整理することが重要です。
たとえば、中古アパートの場合は購入直後から修繕が必要になる可能性や、過去の管理不足による不具合が顕在化するリスクがあります。
一方、新築アパートの場合は初期段階の修繕リスクこそ比較的低いものの、家賃下落や空室リスクが数年後に表面化しやすいという特徴があります。
このように、新築と中古ではリスクの発生タイミングや内容が異なるため、結果だけを見て「どちらが危険か」を判断してしまうのは適切ではないといえるでしょう。
新築アパート投資が否定的に語られる背景には、このリスクの性質の違いが十分に整理されていないことも影響しています。
新築アパート投資は、必ずしもすべての投資家やすべてのエリアに適しているわけではありませんが、前提条件が合致する場合には合理的な選択となるケースもあります。
特に、短期的な利回りよりも一定期間の安定運用を重視する考え方とは相性が良いといえるでしょう。
新築アパートは、建物の状態や設備仕様が明確であるため、管理や修繕の計画を立てやすいという特徴があります。
また初期段階で想定される維持費や修繕項目を比較的整理しやすく、中長期の見通しを立てやすい点も、新築ならではの側面です。
新築アパート投資に対する評価が分かれやすいのは、前提条件の違いが十分に共有されないまま、結果だけが語られてしまうことが一因と考えられます。

ここまで見てきたように、「新築アパートはやめとけ」と言われる背景には、いくつか共通した前提条件のズレがあることが分かりました。
一方で、これらの条件をあらかじめ整理して慎重に設計された新築アパート投資であれば、必ずしも否定されるべきではないともいえるでしょう。
ここでは、新築アパート投資のなかでも、比較的成立しやすいと考えられるケースを整理します。
新築アパート投資が比較的安定しやすいのは、「新築だからこの家賃にしたい」という発想ではなく、「このエリアで現実的に借り手がつく家賃はいくらか」という視点で逆算して計画されているケースです。
周辺の築浅物件や築年数が近い物件の家賃水準を確認し、そこから無理のないレンジで家賃を設定している場合、新築時の一時的なプレミアムが落ち着いた後でも大きな調整を迫られにくくなります。
このような考え方であれば、新築時の入居状況と数年後の運用との間に大きなギャップが生じにくくなるでしょう。
新築アパート投資が成立しやすいかどうかは、建物の新しさそのものよりも、そのエリアで求められている住戸タイプと合っているかどうかに左右されます。
たとえば、単身世帯の増加が続いているエリアであれば、1LDKやコンパクトな間取りを中心に計画した方が、入居の回転が安定しやすくなります。
一方で、ファミリー世帯が一定数維持されているエリアであれば、2LDK以上の住戸でも需要を見込める場合があるでしょう。
このように、新築アパート投資を検討する際は、人口や世帯構成をもとに「どの層に貸す物件なのか」を明確にしたうえで設計することが大切です。
新築アパート投資で比較的トラブルが少ないのは、初年度や満室時の数字だけでなく、空室や家賃調整を織り込んだ中期的な収支まで確認したうえで判断しているケースです。
具体的には「数%の空室が続いた場合」や「家賃を数千円下げた場合」といった条件を想定し、それでも大きな赤字にならないかを事前にシミュレーションします。
こうしたシミュレーションを行っていれば、予想外の事態が起きた場合でも「完全に想定外だった」という状況には陥りにくくなるでしょう。
新築アパート投資は、良し悪しを一言で判断できるものではありません。
誤解をほどき、前提条件を冷静に整理することで、「やめとけ」という言葉に左右されない判断が可能になります。TSONでは、前提条件を整理しながら収支を確認できる無料のシミュレーションツールを提供しています。
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新卒で株式会社リクルートに入社したのち、20代のうちに起業する。
2014年株式会社鎌倉新書取締役に就任、同社はマザーズに上場(現在はプライム市場)。
リーマンショック後に個人で不動産投資を始める。地方築古、区分マンション、民泊運営、中古RC、新築RCなどの投資を経験。
自身のITスキルを活かして、情報収集ツールや物件の収益分析ツールを自作し、最小の労力で最良の意思決定をすることを強みにしている。
京都大学農学部卒業。
7億件の不動産ビッグデータから、投資勝率をAIがスコアで可視化。投資判断で欠かせない重要指標だけでなく、立地の将来人口予測、地価上昇、賃料動向も瞬時にグラフ化します。物件購入時の見えないリスクを教えてくれます。
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